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県内語り部 3月開催報告

 3月は県内語り部プロジェクトとして、一般社団法人ふらむ名取 格井直光さん、一般社団法人 女川町観光協会 阿部真紀子さんをお招きし、みやぎ東日本大震災津波伝承館、MEET門脇にて実施いたしました。

●第14回 ふらむ名取 格井直光さん

 格井さんは、津波による犠牲が名取市の中で閖上地区が特に多かった要因として、昭和三陸地震が伝わっていなかったこと、1960年チリ地震の際に町は浸水しなかったため「閖上には津波が来ない」という先入観があったことなどを挙げ、過去の災害を継承し続ける重要性を訴えました。

 2011年10月からは、閖上の復興の歩みを掲載した「閖上復興だより」を発行。震災後、地元住民がどこへ移転したのかわからなかったことから、それぞれの顔写真と移転先を載せて「わたしはここにいる」という近況報告、町に対する想いや震災時の話を綴った地元住民からの寄稿を掲載されてきました。地域住民からは、「記事になることで、想いを代弁してくれたような気持ちだ」という声があったと話します。
 公営住宅において現在取り組んでいる、住民のニーズに沿った行事や交流の機会創出などの活動も紹介されました。

 

●第15回 女川町観光協会 阿部真紀子さん

 MEET門脇のシアタールームを会場に、当時の写真や映像を用いて女川町の被災状況を紹介いただきました。また、「海が見えるまちづくり」として進められてきた震災後の女川町の復興についてお話いただきました。
 他の被災地では、まちづくりに地元住民の声が反映されづらいという声が多い一方で、女川町では町民と行政が意見を交わす場が早期に設けられたことから、石巻市内の参加者からは「今後各地で災害が発生した際には、女川町は震災後のまちづくりの参考になるのではないか」という声がありました。

 また、阿部さんからは、震災前より町民同士の顔の見える関係が築かれていたことや、町の各機関とも意見しやすい環境だったことにも触れられ、災害前からのまちづくりについても考えられる機会となったのではないでしょうか。

 2022年度の県内語り部プロジェクトは検討中です。詳細が決まり次第お知らせいたしますので、よろしくお願いします!

県内語り部講話 次回以降のスケジュール

 

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