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2019年東日本大震災伝承活動調査報告書

伝承を支える

2019年の東日本大震災伝承状況を調査した報告書を公開しました!

東日本大震災伝承調査報告書2019年 (4.4MB)

 東北各地の震災伝承施設の来館者や、語り部等のプログラムの参加者数推移を確認いただけます。

 行政の伝承施設新設により来館者が増加し続ける一方で、震災直後から活動してきた語り部の参加者は増加していませんでした。
 語り部活動の多くは有料で被災地域の収入や生きがいにも直結するため、今後、施設と「語り」の連携が深まりによる相乗効果が期待されます。

 復興庁等の「復興基本方針」が変遷する中での伝承活動の位置づけの変遷を改めて整理することで、震災2カ月後の「復興構想7原則」において次世代への教訓継承が復興の「原則1」とされていたことや、最新の復興基本方針で防災力向上や掲げられてきたことが確認できました。

全国で災害が頻発する中で”「復興・創生期間」後における東日本大震災からの復興の基本方針”においても、「防災と復興の有機的連携」が示されていることを踏まえ、「住民主体の復興」、「住民主体の伝承」、「住民主体の防災」の3つの中心に、語り部等の伝承に取り組む方々を位置づける視点を提示しています。

 

 本報告書は、2019年12月までの実績をまとめていますので、その後の新型コロナウイルス感染症による甚大な影響については、3.11メモリアルネットワークの調査報告書も参照ください。

(本報告書は、東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授に構成指導をいただき、復興庁被災者支援コーディネート事業の検証事業から一部補助を得て制作しました)

 東日本大震災を伝承する取り組みの裾野は広く、私たちの力不足により、網羅した報告書とは到底言えないのですが、多くの方々のご協力により作成することができました。
 改めて厚く御礼申し上げます。

 あの震災から10年目、次の5年、10年の伝承のあり方を見直すために少しでもお役立ていただければ幸いです。