8月は、県内語り部プロジェクトとして2回の語り部講話を開催することができました。
第1回は、やまもと語りべの会の髙橋健一さん、第2回は南三陸研修センターの阿部忠義さんにご登壇いただき、お話しを伺いました。
髙橋健一さんは、「思い致す場」にお集まりくださった約20名のお客様を前に、震災直後から取り組んだ指定避難所での活動についてや、震災遺構中浜小学校での解説員としてのお仕事のこと、また、震災前に長年携わられていた教員としての目線で、震災前後での子どもたちの様子の変化などを語ってくださいました。
参加者の方々からは、「避難所の仕組みについて、もっと調べてみたいと思った。帰りの電車に乗っている間にも、すぐ調べてみようと思う」という声や、「語り部さんたちのお話しをアーカイブすることは大切だが、生の声が大切だと思うので、語り部さんの活動を支援する仕組みができるといいですね」という声が聞かれました。また神奈川県からいらしたという方が、「災害がおこるかもしれないではなく、おこると考えて準備や心構えを今日からすぐにしていきたい」と仰っており、今後予想される災害を見据え、災害を自分ごととして考えていただける機会となったと感じました。
第2回の阿部忠義さんは、ご自身も被災され、避難生活をしながら、震災前の役所勤務時代から培われた繋がりをいかして、多くの被害を受けた町と地域の人々の営みを復活させるため取り組んで来られました。「うまくいっているときは、周りの人や自然に感謝すること。うまくいかないときは、際を攻め、アイディアを出して乗り越える。」と話され、必ずしもうまくいくだけではない状況の中でも、前向きに、そして明るく活動を続けられてきたことが伺われました。参加者の方々の感想では、「阿部さんの発想力と発信力がすばらしい」「自分も地域と組織との連携を深めていけるようすぐに活動したい」との声があり、被災経験だけでなく、そこから取り組んでこられた様々な地域おこしのアイディアに刺激を受けられたようでした。 9月は10日(土)・17日(土)・24日(土)に開催予定です。