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高校生がボランティア体験に来てくれました

認定NPO法人「杜の伝言板ゆるる」主催の「NPOで高校生の夏ボラ体験2021」で当団体に応募してくれた石巻市内の高校生3名にボランティアとして3日間活躍しました。今回の活動を通じてそれぞれが思ったことを記事にまとめてくれました。

・石巻好文館高校 3年 佐々木菜奈さん

夏ボラ初日はオリエンテーションやMEET門脇の紹介を聞かせていただきました。

まず、オリエンテーションではNPOや震災当時のボランティア団体の方がどのような活動を行っていたのかを聞きました。お話を聞き、「良いボランティアとは何か。」を考えさせられました。自分では善意として行ったとしても、それが相手のためになっているのか、よく考えることを忘れずに活動したいです。

次に、MEET門脇の紹介をしていただきました。MEET門脇を訪れたのは、今回が初めてでした。印象に残ったものは、シアターです。中には現実とは思えないような内容もあり衝撃的でしたが、被災者の方の経験や教訓を得ることができました。学校では毎年、避難訓練をしますが、自分の今までの避難訓練の態度を見直し、もっと真剣に取り組もうと門脇小学校の校長先生の映像を見て、思いました。

今回、お話を聞く中で「あの時こうしていれば良かった」という言葉を何度か耳にしました。あまり家族と防災の話をすることはありませんでしたが、同じようなことが無いように、この三日間で学んだことを共有し、避難する場所などをもう一度確認してみようと思いました。

・石巻好文館高校 1年 齋藤伊吹さん

活動2日目は、いよいよ最終日に向けて案内の準備を本格的に進めました。

私が担当するのは子供防災学習コーナーとなり、スタッフの方々の案内を参考にしながら自分が一番伝えたいことは何なのか、どうしたら相手に伝わるのかを考え、精一杯練習に励みました。

活動に参加した理由

私がこのボランティアに参加した理由は、まず震災当時の私は幼稚園児で、その時のことをはっきり全部覚えているわけではありません。しかしそのぼんやりした記憶のままで済ませてはいけない、石巻市民としても、未来のためにも、しっかりと知っておくべきことだと思ったからです。

感想

今回、私は初めて震災に関わるボランティアに参加しました。もちろん震災についてのことを誰かに説明することも、案内するのも初めてで、伝えたいことが沢山あるなか、その要点をまとめて自分の言葉で話すのはたくさんの知識や工夫が必要でした。そして何より、すごく緊張しました。慣れない仕事も多く、反省点もありますが震災についての学びも、人とのコミュニケーションも為になることばかりでした。特に私が大切だと思ったのは自分ならこんなときどうするかを考えるということです。震災が起きた時に想定されるケースは学校にいるとき、家にいるとき、家族と離れ離れの時などいくつもあります。様々なケースにどう対応するかを日頃から考えることが大切だとわかりました。

今後どうしたいか

今回の活動で学んだのは震災の時の状況だけではなく、それを踏まえて大切だと思ったことが相手に伝わり、行動したいと思ってもらうことです。私は、思っていることを相手に伝えることが勇気がなくてなかなかできません。しかし、今回の経験を経て、人の数だけ想いの伝え方があることを知ったので、これからは大切だと思ったことを自分の言葉で自分なりに伝えられるようになりたいです。まずは、家族と家にいる場合や学校、職場にいる場合の避難先や避難ルートの確認も行い、実際に震災が起きた時にお互いの場所が把握できるように位置情報共有アプリなどの活用も提案したいと思います。

 

・石巻好文館高校 3年 高橋一磨

ボランティア活動3日目は1日目、2日目で得た震災の情報を元にして、お客さんにMEET門脇さんについて案内をしました。震災の事を知らないお客さんに対して分かりやすく説明するために仕入れた情報を整理して、自分の言葉で説明するのにとても苦戦しました。

私がこのボランティアに参加しようと思ったきっかけは、ボランティアの募集要項を確認していたところ、震災に関するボランティアがあるのが目に留まりました。私自身も震災は経験しているのですが、当時は小学校1年生だったので記憶が曖昧な部分があったので、この機会に震災について詳しく知っておこうと思ったので参加しました。

実際にMEET門脇さんにお邪魔させて頂いてだいて、震災で被災した方々の体験談を聞いたり、実際の映像・写真や当時地域の方々どのような避難行動をとったのかなどの再現映像を見ることが出来ました。改めて東日本大震災が及ぼした影響はものすごく大きなものだと知りました。体験談を聞いていたり、映像を見ているととても胸が痛みました。しかし、「とても辛い思いをしたのだな」と同情するだけではあまり意味がないと思います。これらの事を知って、次にこのような大きな災害が起こった時に「どこに避難するのか」、「どんな手段や経路で避難場所まで行くのか」、「何を持っていくのか」など「もしも」のことを考えながら家族の方々などと相談して日ごろから対策して次に繋げるということが一番大切だと感じました。

私はこれをきっかけに改めて家族と避難場所・避難する方法・避難時の持ち物の確認をしたり、家の2階に避難せざるを得ないとなった時のために食べ物・飲み物・生活用品を揃えておこうと思いました。

MEET門脇の見学は高校生の皆さん自身が小さい頃に経験した東日本大震災への理解を深めるきっかけになったと思います。また、来館された方に自身の言葉で館内の説明をしたことで、若い世代が担うこれからの震災伝承について考える機会になったのではないでしょうか?3.11みらいサポートでは震災伝承に関わりたいという方を随時募集しています。皆さんも東日本大震災の学びや気付きを伝える手助けをしてみませんか?

 

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