カテゴリー:3.11を学ぶ

南浜地区避難行動の動画公開

南浜・門脇地区での3月11日の避難行動を可視化する「あの時プロジェクト」にご協力いただいた方が100名を突破し、避難行動における新たな教訓が浮かび上がりました。

※可視化、公開についてご了承をいただいた方の避難行動を動画にまとめ公開しました。

「あの時プロジェクト」では、東北大学の協力で津波シュミレーションと聞き取り結果を組み合わせて可視化し、2019年4月から南浜つなぐ館のシアタールームにて段ボールジオラマに映像を投影するプロジェクションマッピングを実施しております。

地震発生時に南浜・門脇地区以外にいらっしゃった方の一部は家族や自分の店が心配になり、確認のために戻ってくる場合もありました。自営業の方や日中に仕事で自宅にいらっしゃらない方などは、学校や町内会などが主催の防災訓練に参加する機会が少なく、正確な避難場所を知らないことがあります。中には自宅に戻ったものの、家の中に家族の姿が見当たらず、複数の場所を探している間に危うく津波に飲み込まれかける方もいました。

(戻ってきた方は水色の球で表現しています。動画では地震発生から8分後などに浸水域以外から自宅などへ戻られていることが確認できます。)

南浜・門脇地区では、学校や店舗などの施設において集団での避難を行ったケースがありました。まず、児童やお客様を避難させ、その後に職員が避難することが多く、後に避難した職員が津波に巻き込まれたケースもありました。全員の命を守るためには、どちらも迅速に避難する必要があります。生徒やお客様が避難した後に施設の管理者が避難するまでの時間を短縮するためにも、事前に確認事項や動きを決めておくといった対策が必要になります。

(組織としての避難はオレンジ色の球で表現しています。地震発生から15分後には、動画の画面中央付近の門脇小学校などから鈴なりになって生徒が避難する様子が確認できます。その後も職員が残り、避難してきた方などの対応にあたりました。)

「あの時プロジェクト」は、NHK様に取り上げていただき、東北ココから!の番組として放送されました。

南海トラフ巨大地震の想定では、10分未満で津波が襲来する場所もあり、迅速な避難が命を守る鍵となります。あなた自身や大切な方の命を守るためにも、事前の準備が欠かせません。私たちは、より多くの方からの避難行動の聞き取りを進め、可視化の方法を検討しながら事実や教訓を皆様に伝えてまいります。

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