石巻市内の小学校が、初めて震災学習のためにMEET門脇を訪れてくださいました!
館内では、南浜・門脇地区の被災状況や発災当時の避難行動を学ぶ映像や展示を見学したり、10年前に今の自分たちと同じ年頃だった若者の経験を綴った「漫画動画」を見たりして、震災のことを学びました。
3.11当時の避難行動を可視化したプロジェクションマッピング展示の前では、思わず「あぶない!」「はやく逃げて!」と声をあげる姿も見られました。
子どもたちは見学中、メモを取ったり、タブレットで撮影したりして、熱心に記録をしていました。
GIGAスクールで全国の学校でタブレットが配布される中で、活用方法に悩む教職員も多いと聞きますが、今回のような校外学習の際に「これは特に大事だ」と自ら考えて記録に残し、ふりかえり学習に活用できます。
ゆくゆくは「津波伝承AR」アプリをインストールして、震災学習に役立ててもらう可能性も広がりそうです。
小人数のグループに分かれて、震災遺構門脇小学校の周辺、高台への避難路も見学しました。
スタッフが「津波はどこまできたと思いますか?」と質問をすると、子どもたちは、学んだ知識をさっそく活用して、元気いっぱいに答えてくれました。
その後、石巻南浜津波復興祈念公園内に位置する、門脇保育所の跡地も訪れ、3.11の地震発生後に園児と先生たちが避難した高台までの距離を体感しました。
門脇小学校の横にある避難路から実際に歩いてみたことで、「遠い!」という声も。
東日本大震災でも、実際に「避難の連鎖」が起こりましたが、その教訓を学んだ子どもたちが、今後、災害時にだれかの命を救う一人になるかもしれません。
子どもたちからも積極的に質問があり、先生によると、学校に戻ってからも、質問が止まらなかったそうです。
生まれる前に起きた災害を、自分事として考えるのは難しいことですが、被災した小学校を訪れ、当時のお話を聞くことで、災害を自分にも関わりのあることだと感じてもらえたのではないかと思います。
東日本大震災を経験していない世代の方も、次の災害で命を守るための経験と教訓、被災した方の思いに触れられる機会を、これからもつくっていきたいと思います。