昨年度から始まった3.11メモリアルネットワーク基金助成事業の、第2次助成には14件(申請総額:14,981,000円)の応募があり、厳正なる審査の結果、12事業が採択され、1団体が辞退されましたので、ご報告いたします。
(※2月16日追記)
事業期間は、2021年4月1日から2022年3月31日です。
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団体名 |
事業名 |
助成額 |
1 |
(特活)チームふくしま |
震災・原発事故から10年 映像制作事業 |
1,350,000円 |
2 |
ふくしままちづくり研究所 |
被災地住民が震災を知らない世代へ“福島の震災被災の教訓”を伝えるプロジェクト |
250,000円 |
3 |
(一社)健太いのちの教室 |
伝承・いのちの学習・災害安全対策に関する啓発、促進に必要な事業 |
500,000円 |
4 |
(一社)陸前高田被災地語り部くぎこ屋 |
津波伝承館とタイアップしたモデルコースの作成と、海外の方向けの語り部映像制作事業 |
500,000円 |
5 |
(一社)東北お遍路プロジェクト |
「東北お遍路巡礼ポイント」をツールとした観光回廊の整備および持続可能な復興都市の創出支援事業(継続/2年目) |
900,000円 |
6 |
(公社)こどもみらい研究所 |
石巻日日こども新聞 |
1,350,000円 |
7 |
海の見える命の森実行委員会 |
全国の次代を担う若者達に向けて旧大川小学校に創られる伝承施設及び大川伝承の会語り部と海の見える命の森を活用した避難所訓練伝承プログラム、石巻市、南三陸町の語り部による広域伝承プログラムの構築 |
1,350,000円 |
8 |
team汐笑プロジェクト |
大熊未来塾 |
900,000円 |
9 |
(一社)ReRoots |
ReRootsサポーター会員制度を通じたCSA活動 |
150,000円 |
10 |
日和幼稚園遺族有志の会 |
日和幼稚園の教訓を心に届ける伝承活動 |
500,000円 |
11 |
(特活)地球のステージ |
津波復興祈念資料館「閖上の記憶」 ~心の交流ができる命の大切さを唱える場所へ〜 |
1,350,000円 |
審査に当たられた委員からいただいたコメントを以下にご紹介します。
東北大学災害科学国際研究所 准教授 佐藤 翔輔委員 |
日頃より、東日本大震災の伝承活動にご尽力いただき、心より感謝いたします。 |
日本経済団体連合会 SDGs本部 統括主幹 長澤 恵美子委員 |
東日本大震災から10年が経過しようとしています。被災地の皆さんの心には、あの時の記憶が未だに深く刻まれていることと存じます。その時の思いや学びを伝える伝承活動の重要性が増していることは、皆さまが一番実感されていることと思います。「伝える」ことから「伝わる、動かす」活動への深化のためには、多様な人々による多層的な伝承活動の連携が必要です。皆さまのこれまでの歩みに敬意を表するとともに、一層の力強さを期待しています。 |
兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科 科長 室崎 益輝委員 |
2度と同じ苦しみを体験しないためにも、安全で安心できる未来の社会をつくるためにも、過去の災害の経験を伝え合い学びあうことが欠かせません。それゆえに、災害体験や復興体験の伝承をはかることに力を入れなければなりません。伝承には、それを行うためのプラットホームやネットワークが欠かせません。とはいえ、プラットホームやネットワークがあっても、そこに伝えるべきコンテンツがなければ、未来につなげる伝承にはなりえません。このメモリアルネットワークに応募された団体の取り組みとそのコンテンツが、輝いているからこそ未来が開かれると思っています。 |
中越防災安全推進機構 アドバイザー 山崎 麻里子委員 |
10年の歳月の中で、震災伝承活の主体者や活動手法、伝承する内容などの変化、新たな取り組みが誕生する一方で、10年目以降は、被災地への関心の薄れ、来訪者のニーズにも変化が出てくる時期だと思います。 これまでの活動の中で大切にしてきた「伝えたいこと」をこれからも守りつつ、この度の助成金を活かし、皆さんが持つ多くの知見を、新たな視点から発信していただくこと願っています。 |
東北被災地の伝承活動を支える3.11メモリアルネットワーク基金は、皆様からのご支援・ご寄付によって支えられています。
どうか、東北の被災地における未来の命を守る活動の継続に、ご寄付をいただけますようお願い申し上げます。