カテゴリー:私たちのこと

インターン生 ブログPart2

3.11メモリアルネットワーク、インターンの鈴木が執筆させていただく「インターン生ブログ」のPart2です。私鈴木は修士論文にむけて石巻でフィールドワークを行っている大学院生でして、ご縁をいただいて3.11メモリアルネットワークにインターンとして関わりながら研究活動をさせていただいております。Part1をお読みいただいたみなさま、改めましてありがとうございました。

2023年3月11日、あの日から12度目の3月11日でした。

3月に入ると、私たちの団体に届くメールにも「3月11日直前のご多忙の折、失礼いたします。」などといった挨拶をいただくようになり、事務所に流れる空気にもどこか落ち着かなさを感じる日々でした。私たちの運営する伝承交流施設MEET門脇でも、外観を一新したり、展示パネルを新品に交換したりしたうえ、館内で公開していたまんが動画を冊子化したものを、11日から販売できるよう準備するなど、3月11日を目標に様々な準備をおこなってきました。

迎えた3月11日の朝、石巻の空は雲一つない快晴でした。

石巻南浜津波復興祈念公園内の「がんばろう!石巻」看板前で行われる「3.11のつどい」に向け、朝から非常に多くのボランティアのみなさんに協力いただきながら灯籠づくり、会場設営を行いました。

土曜日ということもあって復興祈念公園にも多くの方がお越しくださっており、お子さんを含むご家族連れで献花をされている方が多かったのが印象に残っています。

14時46分、防災無線からサイレンが響き、太平洋に向かって黙とうをいたしました。一心に祈りを捧げつつ、改めてこれまでを振り返り、このさきを想う時間を共有できたように感じます。

「3.11のつどい」各会場での黙とうの様子を、メモリアルネットワークのスタッフで手分けして撮影し、動画にまとめました。

太陽が傾きはじめてから、みなさんにお手伝いいただいて準備した灯籠にあかりをともします。夕方以降は、穏やかな陽気だった昼間とは一転し、東北地方の3月らしい寒さのなかでの点灯となりました。

「がんばろう!石巻」看板前はもちろん、開館後はじめての3月11日だった石巻市震災遺構門脇小学校、そしてかどのわき町内会会場もふくめ、多くの方にお集まりいただきました。

風に揺れるあかりのもとに集ったみなさんの様子は、もちろん犠牲になられた方に思いを致す日ではあるのですが、久しぶりの再会を喜ぶ笑顔も見えました。風景は変わっても、人々が帰って来られる場所、そして私のような今年やって来た者まで受け入れてくれる場所が、ここにありつづけること、その意味を教えられたように感じます。

翌12日と13日は「3.11のつどい」の撤収作業を行いました。膨大な数の灯籠を1つひとつ片づける作業はなかなか先の見えないものでしたが、ご協力いただいたみなさん本当にありがとうございました。かなり遠方からボランティアにお越しくださった方もいらっしゃって、みなさん様々な想いをもってここ石巻に集われていたことが印象的でした。

12年経ってしまいましたが、私自身はじめて東北で3月11日を迎えました。映像越しではわからない現地の空気感を経験でき、多くを学ばせていただいたように思います。今年はじめて訪れた私に対してみなさんとても親切にしてくださり、人のあたたかさに触れた1日でもありました。

まだ復興祈念公園を訪れるのは難しい、という方もいらっしゃると伺います。それぞれがそれぞれのペースで向き合いつづけることができるよう、こうした場がありつづけられれば、そして微力ながら私も関わり続けさせてもらえればと願っております。

前回に引き続きまして、お読みいただいたみなさまありがとうございました。

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