カテゴリー:3.11を学ぶ

第5回県内語り部講話を開催!

  県内語り部講話第5回は、前回に引き続き、みやぎ津波伝承館 思い致す場にて、「健太いのちの教室」田村孝行さん・弘美さんをお招きして開催いたしました。

 今回は、息子さんが勤めていた銀行で津波の犠牲になったことから、大切な命を守るための組織防災の重要性をお話しいただきました。

 銀行と高台の位置関係を可視化した写真や、生き残った行員の証言を元に、津波が来るまでの時間に何があったのかを紹介いただきました。有事であっても、従業員は雇用者に行動が制限されてしまうことから、事前の計画・避難訓練、普段からの社内の上下関係にも課題があったのではないかと指摘されました。

 弘美さんからは、津波の犠牲になった息子さんとのかけがえのない時間があったこと、救うことができなかった不甲斐なさ、事前の対策さえあれば助かったかもしれない命だったことを、深い愛情を込めてお話しいただきました。大切な命を守りたいと思う気持ちは、誰もが同じように抱いており、参加者からも「母親の気持ちが心にしみました。」という声がありました。

 最後に「どうして銀行は、高台に逃げなかったと思いますか」と参加者に問いかけられ、アンケートでは、「会社の防災体制をすぐに確認しようと思う」「今日中に、家や会社からの避難場所・方法を再確認したい」などの声をいただき、雇用者・従業員どちらの立場においても深く考える機会となったのではないかと思います。

 11月の県内語り部講話は、11/6(土)「けせんぬま震災伝承ネットワーク」小野寺有一さん、11/14(日)「3.11オモイデアーカイブ」佐藤正実さんをお招きします。(※「けせんぬま震災伝承ネットワーク」から尾形幹夫さんをお招きする予定でしたが、ご都合によりご登壇が難しくなりました)

 今後も、自分や大切な人の命を守るため、一人でも多く自分事として行動につなげていただける機会となるよう、開催して参りますので、引き続きよろしくお願いいたします!

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