カテゴリー:3.11を学ぶ

中学校6校・約530名の体験学習

 今月は、昨年に引き続き愛知県愛西市の全中学生へ特別なプログラムを実施しました。3週にわたり1回あたり約180名の生徒さん達を受け入れた様子をご報告いたします。

 愛西市が石巻を「学ぶ場」として選んでくださっている理由は、全ての中学校で育てている花(フランスギク)が関係しています。震災で犠牲となった子ども達が見つかった場所に咲いていたフランスギク。遺族の方々が中心となって大切に育て(アイリンブループロジェクトhttp://eyechan.net/)、苗や種を「防災意識が根付くように」との願いも込めて多くの方々に渡していらっしゃいます。

 そのため、愛西市が求めるプログラム内容は「関係する場所を実際に訪れること」「現場で遺族(日和幼稚園遺族有志の会https://www.311hiyori.com/)や関係者の方から直接お話を聞くこと」でした。しかし、各地点は数十名程しか立ち止まれない場所も多く180名が一塊で動く事はできないため、5~6グループに分かれて時間差で巡り、移動は現地ガイドが補足説明をしながら誘導する形で実施。

 訪れる地点は、「MEET門脇/”思い出の品(遺品)”の展示前で語り部のお話」、「花壇/プロジェクト代表からのお話」、「慰霊碑/ガイドが遺族からお預かりしたお手紙を代読」、「子ども達が見つかった場所」、「震災遺構門脇小学校 中央昇降口前」、そして「高台へ登る階段」の計6ヶ所。

 90分というタイトな時間ですが、地域の方々の沢山の力を借りながら無事にプログラムを実施することが出来ました。昨年も参加してくださった校長先生からは「昨年、聞けなかったお話を聞くことができました。語り部さんのお話には子ども達に伝えたい言葉があります。卒業式の時に子ども達に話します」と仰っていただきました。

 また語り部さんからは、「お花を熱心に育てて下さっている他の地域からも来てほしい」という声や、現地ガイドとして協力して下さった地域の方からは、来年に備えて準備したいことのアイデアもでてきました。2025年も実施は確定しています。多くの地域の方達と協力しながら、よりよいプログラムに向けて動いてまいります。 

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