石巻の変わりゆく風景を空撮している経験を踏まえ、熊本地震の被災地でも地域の方々の了承を得て空撮し、その写真やデータをお届けするプロジェクトを実施しています。
石巻では今でも「あの時ドローンがあれば・・」という声を良く聞きますし、被害が広範囲にわたるにも関わらずテレビ等を見ることが出来ず自分の周囲のことで精一杯方も多く、東日本大震災の概要がわからないような状況でした。熊本では被災直後よりヘリコプターやドローンが頻繁に飛行し、記録も残されるようにはなっているものの、一番知りたいはずの被災された方々には届きにくいし、手元でいつでも見られるような状況にはなっていません。
空撮した写真をお見せすると、「ここが○○さんの家でしょ」、「この家はまだ瓦が残っていて落ちてきたら危ないね」と、地域の方々で会話が生まれます。
もちろん「家も何も壊れちゃって今は見るのもつらいから、見られるようになるまでしまっておく」という方も。
陥落した阿蘇大橋、広範囲の地滑り、倒壊家屋の範囲など、空撮だからこそ伝えやすくなる光景があります。被災された方々の暮らしがすぐに改善するわけはありませんが、変わりゆく光景を少しずつ記録に残して皆さまと共有する、将来を見据えた息の長い活動にしてゆきたいと思います。
※無人機の飛行が原則禁止されている地区のため、国土交通省や熊本空港事務所より無人機飛行の許可を得るほか、土地所有者の県、市役所や村 役場、町内会の了承の上で空撮しています。