津波による被害状況や石巻の「現在・過去・未来」を伝える石巻津波伝承ARアプリ(これまで日本語・英語に対応)に、この度、一部ですが台湾語(繁体語)翻訳が追加されました。
当会では「震災の語り部」プログラムを通し、遠く海外から来石してくださる人々も多くご案内してきましたが、参加者の中には、英語を母国語としていない方も少なからずいらっしゃいました。もちろん通訳者を連れて来られるのですが、限られた時間内では通訳を聞き逃すことや内容・ニュアンス等が上手に伝わらず、時にはもどかしさを感じる事もあり、プログラムを開催しながら、英語のみの翻訳だけでは対応しきれない事を感じていました。
英語に次ぎ台湾語を選択した背景として、中国・台湾より宮城県を訪れる観光客数が、震災後に激減した後4年を経て震災前の水準に戻っている事や、宮城県が台湾に向け修学旅行の誘致活動をスタートさせたことがあります。また、石巻には、英語以外の言語に対応した震災関係資料がまだ殆ど存在しないため、今後の外国人観光客(視察)への有益な情報提供に繋がればと考えています。
アプリ内52ヶ所が台湾語対応となった直後(2015/10/21)には、国立台湾師範大学EMBAクラスの視察受け入れを行い、実際に「石巻津波伝承AR」アプリを使用してのプログラムが開催されました。
視察に訪れた30名は翻訳された文章と合わせ、それぞれ熱心に語り部からの説明に耳を傾けてくれました。当団体にとっても言語の大切さを改めて実感する良い機会となり、未だ傷跡の深い現状ではありますが、今後も広く伝えつなぐ事の重要性を心に留め活動して行きたいと思います
*台湾語はご使用端末の言語モードを英語に設定することで、各ポイントの英語テキストの下部に表示されます。(2015/10/30現在、52ヶ所翻訳済み)
「石巻津波伝承AR」アプリは、iOS/Android端末にて無料でご利用いただけます。
詳細、ダウンロードはこちら
*今回の台湾語翻訳は、「ESP学園presents COLORS2015」に来場したお客様からのご寄付によって行う事が出来ました。この場を借りて改めて感謝申し上げます。