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地域の高校生 オリジナル展示ガイドを目指して!

3.11を学ぶ

3月7日~9日の3日間、「まきボラ2025春」に参加した高校生2名がMEET門脇に来てくれました。(まきボラWeb:https://makibora.jp/

 私たちの団体では「県内外から震災について学びに来る人達に出会ってみよう!」と題して開催。最終日の本日(9日)、MEET門脇に来て下さった3組7名の方にボランティアガイドを無事実施いたしました。3日間のプログラム概要と参加してくれた高校生の感想をご紹介いたします。

・1日目)MEET門脇のある南浜・門脇エリアの事を知るために祈念公園、みやぎ伝承館を見学。震災遺構門脇小学校の見学時は、当時この小学校の6年生だった近藤さんが来て下さり、3.11の時のこと以外に小学生時代よく遊んだ場所、買い物をした駄菓子屋など街の思い出も沢山教えていただきました。

・2日目)MEET門脇の展示ガイドを自分なりに考える日。夕方、お互いのガイドを聞き合う時間の時には「教えてもらったから単語は出てくるのに文章にならない! 伝えるのって難しい!」とお互い嘆く場面も。

・3日目)3組7名に方に実施。最後には「ガイドって楽しい」という言葉が聞けてスタッフは少し安心。午後は、みやぎ伝承館で行われた「3.11トークセッション 22歳の選択~当時小学生だった私たちの語り継ぎ~」にも参加。県外への進学を考えている高校生からは「地元を離れても出来ることがあることに気づいた」という感想もありました。

 

このプログラムに携わってくれた3名の高校生(震災時は3歳)の感想を共有させていただきます。

◎佐藤さん(ボランティアガイド)

 私がボランティアガイドに参加しようと思ったきっかけは、防災士の資格を取得したいと思っていて、まずは自分が住んでいる地域で実際に起きた震災を学ぼうと思ったからです。

 今回、三日間ボランティアをしてみて1番印象的だったことは、防災の大切さを改めて感じたことです。学校でも防災について学びましたが深くは学ばないため、あまり防災意識を持っている人が少ないのではないかなと思います。今回、ガイドさんに門脇小学校や石巻南浜津波復興祈念公園、MEET門脇を案内してもらい実際に足を運ぶことで地震や津波の怖さや震災後の復興の様子を見て、防災意識を持って積極的に避難訓練に参加したり防災知識を身につけることの大切さを学びました。

 ボランティアガイドをしてみて感じたことは、ガイドをする際に心がけることが多くとても難しかったけれども、その分ガイドが終わった後の達成感がありとても良い経験となりました。

◎三浦さん(ボランティアガイド)

 将来私は心理学を学び、災害時に人々のメンタルケアをすることで災害関連死、避難所での犯罪、トラブルを減らす活動をするために、まずは自分の故郷で起きた災害について知ることが将来の活動の糧になると思い参加しました。

 私が印象に残ったのは、当時門脇小学校の児童だった方の話です。私の中で石巻市で東日本大地震で有名な小学校といえば大川小学校のイメージが強かったので、門脇小学校が震災遺構になっていることすら知りませんでした。なので、門脇小学校が震災時に火事や津波の被害を受けているということが衝撃でした。門脇小学校の児童は普段の避難訓練から山に登っていたため、周りに頼れる大人がいない状況での判断をした児童がいたのにも関わらず、山に逃げるという判断ができたというのがすごいと思いました。もし自分が周りに大人がいないとき、頼れるのは自分の経験であると感じ、今まで面倒だと感じていた避難訓練の本当の意味をここで感じることができました。

 ボランティアガイドをしてみて改めて言葉の選び方を考えることは大事だと思いました。自分が感じることが相手も感じるかは分からないし、遺族の気持ちをすべて理解することはできないけど自分が聞いた発言は事実として伝えることができるというアドバイスから、事実を自分の言葉で伝えることはできるということを学び、自分の3日間の学習の成果を発揮することができました。

 私は東日本大地震という大きな災害を学ぶことで将来生まれるであろう新たな被災者に寄り添うことができるようになるために参加しましたが、言葉の選び方で人が捉えることも違うことに気付き、今回ボランティアガイドを体験していただいたアドバイスを活かして災害を経験し学んだ人間として、被災者の心を少しでも救うことができるようになりたいと思いました。

◎鈴木さん(サポーター)

 参加した理由は高校の探求の時間に石巻の災害について調べたり、仙台での防災トークセッション、防災指導員の資格を取ってみたけれど、実際に震災を経験したことのある地域の方から話を聞いたことがなかったので、聞いてみたいみたいと思ったからです。サポーターとしては地域のために活動したいと思っている高校生の力になり、地域活性化の活動を中心として行いたいと思ったからです。

 今回サポーターとしての活動を通して、改めて進行することの難しさを感じることができました。スタッフの方に大体のことを任せてしまい、サポーターというより参加者になってしまったことが反省点です。また参加者一人一人の意見を深める声掛けをするべきだったと感じました。今回の反省点をそのままにするのではなくこれからの自分の活動に生かしていきたいです。そして、スタッフの方みたいに円滑な進行や話しやすい雰囲気作りなど、災害に対する知識を学ぶだけでなく、進行の面でも学ばせていただきました。

 僕が一番印象的だったのは最終日のトークセッションです。自分と同じように記憶がない若い世代の方々が語り部をしていたのを聞いてこれから自分は災害を経験していない、記憶がない世代や人に対して関係ないと思うのでなくどのようにして災害に対して意識を向上させることができるのかなど自分にできることを探し、考えてみたいとおもいました!

 

 私たちはこれからも、地域で伝承活動に興味を持った若者達が携われる「関わりしろ」を学校や他団体と一緒につくりながら「災害で命が失われない社会」に向けて活動を継続してまいります。